HC染料 (キューティクルのすき間から浸透して発色)
塩基性染料 (髪の表面でイオン結合し発色)
天然色素 (髪の表面でに付着し発色)
この3つの染料が髪と頭皮にやさしいヘアカラートリートメント、カラーシャンプーの染料に使われています。
実際のところ、天然無添加のヘアカラートリートメントは、植物性の染料だけでは染まらないため、このような合成染料も使用しています。
*無添加とは、利尻ヘアカラートリートメントの例ですとジアミン、タール系色素、パラベン、酸化剤、シリコーン、香油、鉱物油を使用していないことです。
HC染料
(利尻ヘアカラートリートメントの説明図より) 2001年4月に化粧品の規制緩和があり、企業が安全性を確認する条件で含むことができるようになった染料です。HC染料は、上の図中右の「ナノ分子カラー」のことです。
HC染料のHCとは、Hair Colorのことです。
HC染料の最大の利点は、成分が小さく、永久染毛剤のようにキューティクルをアルカリ剤でこじ開ける必要がないのです。キューティクルを傷めることがなくすき間から染料が浸透できます。このため、髪と頭皮にやさしいヘアカラートリートメントの染料として採用されています。
さらに、HC染料は、中性で刺激が少なく、肌に付きにくい特長があり、髪と頭皮にやさしい染料なのです。
HC染料は、分子が小さいため髪のキューティクルのすき間から浸透できるので、髪を傷めることなく染めることができますが、吸着力が弱く、シャンプーするたびに少しづつ流出し、退色します。強力な洗浄力のあるシャンプーを使用すると退色も早くなってしまいますので注意が必要です。
色持ちを長くするシャンプーは
⇒シャンプーの種類で白髪染めの色持ちが違うって?アミノ酸系シャンプーが良い!
このように、HC染料は髪と頭皮にやさしく、やんわりとした自然な染め上がりが特長です。今までの2液式の白髪染めで髪が傷んでしまう場合や、頭皮がヒリヒリしてしまう方にオススメの成分なのです。 5年後10年後の髪と頭皮の健康を考えて、こちらの染料を採用している白髪染めを選ぶ方が今はほとんどとなっています。 今人気の天然無添加ヘアカラートリートメント製品の多くに採用されております。
塩基性染料
こちらも、2001年4月に化粧品の規制緩和があり、企業が安全性を確認する条件で含むことができるようになった染料です。塩基性染料は、上の図中左の「イオンカラー」のことです。
塩基性とは、水溶液でph(ペーハー)が7より大きいアルカリ性の性質を示すことです。簡単に言えば、アルカリ性の液のことです。 髪に浸透しないで、髪の表面で発色します。その秘密が、イオン結合なのです。
塩基性染料が持っているプラスの電荷を持つ比較的大きな分子(+イオン)が、髪の表面のタンパク質が持っているマイナス部分(-イオン)が静電気的に引き寄せられて結合して発色します。 髪に浸透するのではなく表面に吸着するだけですので、髪に与えるダメージを抑えることができます。
さらに、塩基性染料は、皮膚に付いても、染料が付着しにくいことより頭皮へのダメージが少ないのが特長です。 塩基性染料は髪と頭皮へのダメージが少なく安全なのですが、繰り返し使用しないと染まりにくく、シャンプーごとに色落ちしていきますので、定期的な染めが必要になります。
HC染料と同様に強力なシャンプーを使用しないようにしなければなりません。 これらの特長から塩基性染料が、ヘアカラートリートメントに採用され、髪と頭皮にやさしい白髪染めが出来上がっています。
天然色素
(利尻ヘアカラートリートメントの説明図より) こちらが天然の色素そのものです。
植物由来の色素ですので、安全安心です。 本当は、こちらの色素だけで染まればよいのですが、さすがに無理があったのでしょう。そこでHC染料、塩基性染料を併用せざるを得なかったと思われます。
植物染料は、髪の内部に浸透するのではなく、表面を着色します。 各メーカー、すこしずつ植物染料に違いがあります。
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